TDRppcの紹介
機能の紹介
- TDRppcは、TDRのディファレンス法のアルゴリズムの実装系。PowerMacで、OS7以降で動作する。
- 開発環境はCodeWarriorである。言語はC/C++。
- ヒューレットパッカード社のタイムドメイン機能を持ったオシロから、GPIBを介して反射波形をとりこむことができる。HP5412*シリーズ、HP54750シリーズの両方に対応している。GPIBインターフェースは、ナショナルインスツルメンツ、GW Instruments(IOTech)の両方が使える。
- 波形を見ながら、計算する範囲を指定することができる。
- ある時間領域のファイルを計算すると、そのときの計算のパラメータが記録されるので、どういう条件で計算したかいつでもわかる。
- 計算結果の誘電率波形のファイルは、IgorPro形式とTEXT形式を選べる。IgorPro形式では計算パラメータがすべてWaveNoteに入る。
- 多数のファイルを一括してフーリエ変換することができる。あらかじめ計算パラメータを保存して置いて、計算したいファイルをドラッグ&ドロップでTDRppcのアイコンにかぶせるだけでできる。
- 直流導電率のある試料の計算もできる。
- 最低限、テキスト形式で反射波形のファイルがあれば、誘電率の計算ができる。(装置を接続しなかった場合は計測関係のメニューが使えないだけ)
- Print, Editなどのメニューは使えない。データから計算するだけ。
- 詳しくはユーザーズガイドを参照。
配布条件
- GNU Public Licence(GPL)に従う。ソースコードをかならずつけて配布する。改造は自由だが、改造した場合はオリジナルのソースコードとともに配布すること。配布に際して実費の要求(送料など)はかまわないし、改造の手数料をとることも自由だが、プログラムそのものに課金してはならない。(小声で言っておくと、できればMac環境のままで使って欲しい。作者はMacを使って計測などを行うユーザーズグループLaboFinderの会員なので。でもこれに強制力はない)
- 使う前に、_Documentarionフォルダの内容に必ず目を通すこと。
- メールその他による質問、問い合わせはお気軽にどうぞ。また、実験を始める場合に立ち上げのサポートが必要なら、私に声をかけてみてください。私のプライベートな状況によりますが、可能な限りサポートします。
- 修士のときに原型となるPC-9801版を作った。その後、学位仕事がぶっつぶれてテーマ変更のデスマーチ状態でMac版に作り替えたので、多分プログラムの書き方(設計も)にまずい点があると思う。いろいろとご指摘いただけるとありがたい。また、改良したときには私にも教えてほしい。なお、Macでのはじめてのプログラムがこれで、最初はMPWとsynantec C++ for MPWでやってた(PowerPlantなんて便利なものは無かった)ので、かなり泥臭いこともしている。従って、このソースを見て私の現在のプログラム能力、設計能力、懐具合その他を推測することを禁止する。
謝辞
故・真下悟教授(東海大学理学部物理)には、修士在学中に、TDRの測定やディファレンス法について貴重なアドバイスをいただいた。そのおかげで原型となるプログラムを書いてシステムを立ち上げることができ、私は無事に修士の学位を得ることができた。
プログラムを作るにあたって、K仲川さんの書かれた記事や、新居雅行氏の書籍を参考にした。またCodeWarriorへの移植の際は、CodeWarrior MLの皆様の知恵を拝借した。ナショナルインスツルメンツ社のボードへの対応のために、日本ナショナルインスツルメンツにボードの貸し出しを受けた。
ものにならないテーマをよこして学位仕事をデスマーチにしてくれた博士課程の指導教官軽部教授ではあったが、テーマ変更後は、貴重な研究費を使って装置の購入とこのプログラムの開発環境を整えることを快諾してくれた。お茶の水大冨永教授には、今も居候させてもらって、プログラムの整備と公表のための環境を提供していただいている。
まとめてここにお礼申し上げる。
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Y.Amo /
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