タイトル | 「健康食品」ここが危険信号 |
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著者/訳者 | 大屋喜重 |
出版社 | 小学館文庫 |
出版年 | 2002 |
定価 | 514円+税 |
ISBN | 4-09-418161-1 |
著者は、元東京都衛生局薬務部長である。健康食品・サプリメントと医薬品の違いを詳しく説明し、どんな宣伝をすると違法かについても例をあげて説明している。また、医薬品にしか含まれないはずの成分が健康食品に含まれていることがあった例などを挙げ、健康食品といえども成分に注意する必要があることを説明している。 87-100ページに渡って掲載されている、宣伝文句の不適切事例を以下に引用する。 疾病の治療または予防を目的とする効能・効果の表現 ただし、これらの表現は、明らかな食品の場合には行ってもかまわない。この本の例では、大根を売るのに「消化を助けて胸焼けによく効く」といって売っても大根を医薬品と誤認する人はいないからだと説明されている。 引用した表現は、水商売でもしばしば見かけることが気になる。単なる浄水器を通ってきた水を医薬品と誤認する人はいない、といえる気もするが、水処理部分にデタラメな科学理論をもっともらしくくっつけて騙した挙げ句に効果を標榜して売った、ということになると、薬事法以前に刑法に引っかかりそうだが・・・・。 いずれにしても、健康食品のマルチも増えていて、宣伝では平気で効果の標榜をしているらしいので、そういうものに誘われたり売り込みを受けたりした場合に、この本をみて、あてはまる部分がないか、まずはしっかりチェックした方がよさそうである。 |