ここでは、液体やゲル状の試料の、ラジオ波・マイクロ波領域での誘電緩和分光について述べる。まず分光学的手法についてまとめて、誘電緩和の特徴と位置づけについて簡単に述べる。次に、ラジオ波・マイクロ波領域の誘電緩和の測定法についてまとめてから、測定手段の1つである時間領域反射法(Time Domain Reflectometry, TDR)について説明する。
固体の話はありません。私自身が固体試料を対象として測定したことがないからです。
誘電緩和法は、高分子や生物物理への応用、材料評価などに利用できる手法だと思います。誘電緩和の実験をこれから始める人に少しでも役に立てば幸いです。